パリ五輪において誤審・疑惑の判定と思われるケースが立て続けに起こっており、「誤審ピック」がトレンド入りしました。
パリ五輪が開幕して6日目の8/1時点で五輪を揶揄する「誤審ピック」というワードが出たわけですが、一体どんな誤審があったのでしょうか?
当記事ではパリ五輪の疑惑の誤審事例をまとめて紹介いたします。
パリ五輪が誤審ピックと揶揄で話題
パリオリンピックが開催されて6日目ころには誤審(疑惑含む)が多く発生していることから
「誤審ピック」なる造語が誕生し、当用語がトレンドにも入りました。
どのような誤審があったのか、具体的に見ていきましょう。
※当記事はパリ五輪開催7日目に記載しています。誤審事例が増えたら都度追記更新いたします。
パリ誤審ピックの事例まとめ紹介
下記の誤審事例(疑惑含む)を紹介していきます。
- 男子柔道60kg級 準々決勝 永山竜樹 vs ガリゴス
- 柔道女子48kg級 準決勝 角田夏実 vs バブルファス
- 柔道男子90kg級決勝 村尾三四郎 vs ベカウリ
- 河村勇輝のファウル バスケット1次リーグ 日本vsフランス
①男子柔道60kg級準々決勝 永山竜樹 vs ガリゴス(スペイン)
柔道、永山竜樹選手の試合、何が起こったのか見てもらいたい😫
— わんだゆう (@wandayou69) July 27, 2024
待てを掛けてから絞め続けた時間と、永山選手が落ちていた時間、どちらが長かったのでしょうか😣
誤審した審判は資格永久剥奪は当たり前だが、世界のJUDOになってからの柔道はモヤモヤばかりが残る😤 pic.twitter.com/PnEBb3RDJK
パリオリンピック男子柔道60kg級準々決勝 永山竜樹 vs ガリゴス(スペイン)の試合で誤審疑惑がありました。
永山選手とガリゴス選手が寝技で膠着状態となり、メキシコ人のエリザベス・ゴンザレス審判が「マテ」を宣告。
永山選手は審判の「マテ」に従い力を緩めたものの、その後ガリゴス選手が3〜5秒締め続け絞め落とされ「一本」取られました。
その後永山選手は判定を不服として試合後も畳に約5分経ち続けましたが判定は覆らず、無念の準々決勝敗退。
その後の敗者復活戦で見事勝利し、最終的に銅メダルを取得しました。
なお、「マテ」を聞かず締め続けて一本取得したガリゴス選手も銅メダルで終わっています。
永山選手はその後自身のSNSを更新し、ガリゴス選手とのツーショット写真を公開しています。
お互い遺恨が残る結果になったかと思いますが、当事者達が折り合いをつけていることに安心したファンも多いかと思います。
ただ今後同様の事が起きぬよう、美談で終わらせず、判定の妥当性、審判の資質について、関係機関が厳しく追究していくことが求められます。
②柔道女子48kg級 準決勝 角田夏実 vs バブルファス(スウェーデン)
パリ五輪で日本に最初の金メダルをもたらした角田夏実(31)選手も準決勝で誤審疑惑の当事者となりました。
対戦相手の18歳のバブルファス(スウェーデン)選手が延長の際、指導3つを受けて敗退しました。
ただ3回目の指導を受けたバブルファスは両手を広げ抗議の意を示しました。
積極的に組みにいき技をかけようとしている姿勢が見えていたにも関わらず、「組み合わない」という指導で反則負けとなったのです。
これには場内から強烈なブーイングがわき起こりました。
バブルファス選手は審判に詰め寄るも判定は覆ることなく敗退。勝利した角田選手も勝利で顔が緩むことなく、神妙な面持ちのまま畳を降りました。
③柔道男子90kg級決勝 村尾三四郎 vs ベカウリ(ジョージア)
柔道男子90kg級決勝で村尾三四郎の内股が「技あり」にみえるも審判はスルー(下動画)。
なぜ、村尾選手の技は取らないのか…。
— 青いメリケン@大阪暴威 (@blue_meriken) July 31, 2024
下記は、明らかに村山選手に技ありで取るべきだったのでは…。
日本のコーチ陣もビデオ判定を猛アピールしているのに審判団は無視なのも露骨である。
審判団、指導3枚による反則負けも含めて、日本に理不尽過ぎるのでは?#PARIS2024 pic.twitter.com/mWqwbX7ttg
↓動画も「技あり」に見えますが、審判は完全スルー…
柔道男子90kg級準決勝
— 青いメリケン@大阪暴威 (@blue_meriken) July 31, 2024
村尾三四郎選手は銀メダル。
デカウル選手に逆転負け。
しかし今村尾選手の技ありは取らないのに、デカウリ選手の技はビデオ判定。
余程、日本を勝たせたく無い模様。#オリンピック pic.twitter.com/R5fL9vKScS
しかし今回の村尾選手の内股について言えば、素人目には誤審に映りますが
鈴木桂治監督は試合後に次のように冷静なコメントを残しています。
「投げた時の、映像で見ましたけど、あのポイントは今回のオリンピックに関しては、取ってないなという印象です。
片手だけついていた。あそこで両手がついていればポイント。
ルールブックにも書いてありますので」
つまり分かる人には妥当な判定だった、ということのようです。
④河村勇輝のファウル バスケット1次リーグ 日本vsフランス
誤審ピック、あっ中東の笛懐かしいです。
— Renu Choudhary (@renu_1751) July 31, 2024
あっ女性審判に中傷はちょっと違いませんか?
にしても日本ってたくさんの試練を乗り越えて今があるんですね。
史上最強のバスケ、サッカー、バレー。
河村勇輝選手あの精悍な顔つきでのインタビュー惚れました。 pic.twitter.com/JvtUL1xaQf
開催国フランスとの対戦で日本は90-94で惜敗しました。
日本は終了まで残り約10秒で4点差とワンプレーでは追いつけないリードをつくっていました。
その場面でマシュー・ストラゼルに3ポイントシュートを決められ、
その際ブロックに入った河村勇輝が痛恨のファウル判定をくらい、相手にフリースローを与える結果となりました。
結果的に相手はフリースローを決め、土壇場で一気に同点に追いつかれ日本は延長戦に突入。
惜しくも歴史的勝利を逃しました。
河村選手のブロックに際し、女性裁判がこれを「触った」と判断したわけですが、静止画を見ても触っていないように見えるため、この判定を巡っては誤審の可能性が高いです。
誤審の未然対策は?
疑惑判定も含め、判定協議・採点競技には誤審が尽きませんが、対策はないのでしょうか?
最近のスポーツ界における誤審防止の取り組み事例を紹介します。
AI・機械判定の活用
審判も人間である以上はどんなに中立的立場・視点でジャッジしようとしても、そこには「主観」がどうしても伴ってしまうものです。
機械であれば事象を機械的に取られて正確な判定が下せる、ということは古くから言われており、実際一部のスポーツではAIを活用した機械判定が採用されています。
AI判定の活用事例~器械体操~
実際に器械体操の世界選手権では富士通が開発した「採点支援システム」が採用されています。
2023年9~10月にベルギー・アントワープで行われた世界選手権で人工知能(AI)による採点支援システムが初めて全種目に導入されました。
鉄棒やあん馬の器具の周りには、ビデオカメラが4~8台ずつ配置され、AIはその映像をもとに、選手の骨や関節の位置を認識し、技を即座に識別していきます。
実際の大会での運用は
- 審判間の判断が食い違った時や、
- 採点に選手側から「インクワイアリー(問い合わせ)」があった時
に限定して、審判が「採点支援システム」を参照して判断する運用ルールになっています。
パソコンのボタンを押せば、確認したい技の場面に瞬時に移り、3D映像とともに、各部位の角度の数値などが瞬時に示されます。
このように、既に体操競技ではAIによる審査・採点・判定が導入されており、客観的かつ機械的・科学的に判定する運用が一部で始まっています。
野球のストライクゾーンの判定や、今回紹介した柔道の「一本」・「技あり」の判定、バスケットやサッカーのファウル判定にも活用できれば誤審が減る可能性が高まるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「誤審ピック」と揶揄されるほどに疑惑の誤審案件が発生しているパリオリンピックの誤審事例を紹介しました。
誤審対策の一環としてAI・機械判定の導入事例についても紹介しましたが、今後各競技にも水平展開され、スポーツ界に新たな道が開かれることを期待したいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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